女性の身体は、ライフステージによるホルモンバランス量の変化に伴い、繊細に変化します。今回は、生理痛にフォーカスを当ててまとめてみましたので、生理痛でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ライフステージ別の生理の特徴
女性の体は、ライフステージによって変化します。年齢とともに子宮が成熟し、ホルモンの分泌量が変化するにつれて、生理の状態も変わり、 生理痛の原因も同様に変化していきます。
では、詳細を年代別に見ていきましょう。
思春期で初潮を迎えてしばらくの間は、子宮の発育が未熟で子宮口がせまくなっています。このため、経血がスムーズに外に押し出されず、子宮に圧力がかかって痛みを感じることがあります。
また生理に対する不安など、精神的な不安定さやストレスが痛みを強めることもあります。
子宮や卵巣が成熟期に入り、妊娠・出産の準備が整います。子宮口も広がりやすく、一般的に生理痛は軽くなるといわれていますが、個人差があります。
この時期は、社会的な責任が大きくなることや人間関係でストレスを感じたり、忙しい中で外食が増え、偏った食事や不規則な生活がもとで心身ともに負担がかかっている人も少なくないでしょう。そうしたストレスや負担が原因で生理痛が悪化する場合も多々あります。
また年齢とともに、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科の疾患も増えてきます。日ごろから自分にあった痛み対策を心がけるとともに、記録などをつけて体調の変化を自己管理していくことも重要です。
40代になると、徐々に更年期に入っていきます。更年期に入ると、卵巣の機能が低下し始め、エストロゲンが十分に分泌できない状態になっていきます。
月経の周期が一定でなくなり、期間が長くなったり、月経が来ない月があったり、月経があっても無排卵月経が増えていきます。
更年期で月経回数が徐々に減っていき、次第に完全に停止します。自然の状態で「1年以上月経が来なくなる」と閉経です。
日本人女性の平均閉経年齢は、50~51歳といわれています。しかし、個人差があり、40代で閉経する人もいれば、50代後半まで月経がある場合もあります。
残念ながら、現代医学では、自分の閉経時期を知ることはできません。(月経の状態からおおよその閉経時期は見当できます。)
少しでも痛みを和らげたい人におすすめ!自宅でできる対策や服薬
アロマオイルを使ったり、好きな音楽を聞くなどリラックスして過ごしましょう。
使い捨てカイロでお腹や腰を温め、温熱効果で循環をよくし、痛みを改善します。
下半身の血液循環を改善し、温熱効果で痛みを和らげます。
足浴は洗面器に41~42℃くらいのお湯を入れ、くるぶしまでひたして15~20分ほど温まります。腰浴は、自分の心地いい温度の湯船にみぞおちあたりまでつかり15~20分。どちらも額に汗をかくまで温まるのがポイントです。
生理時に子宮の収縮を促す物質「プロスタグランジン」の分泌量が多いと、強い痛みを感じます。
非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)などの鎮痛剤により、プロスタグランジンの働きを抑えることができます。効果を高めるためには、痛みがくる前に早めに飲むことがポイントです。
漢方薬は病気や症状にではなく、体質や状態に対して処方する薬です。即効性よりも飲み続けることで体質改善することを目的としています。
月経痛には、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などが使われることが多いです。保険適用で、婦人科でも処方してもらえます。
まとめ
いかがでしたか。月経など女性特有の痛みがつらいときには、無理をしないで体を休ませてあげることも大切です。日常生活に支障があるほどの月経痛があれば、必ず婦人科を受診しましょう。ご自身の体の変化を正しく知って、生理と上手に向き合っていきたいですね。
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