30代の日本人女性の死因第一位の乳がん。近年は、12人に1人が乳がんになる時代といわれており、今後もさらに乳がんになる女性が増えると予測されています。
今回は乳がん不安要素を感じたときに、いち早く対処するためのポイントをお伝えします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
乳がんになりやすい人の特徴
以下のような方は、乳がんのリスクが高くなる可能性があります。当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
- 初潮年齢が早い(11歳以下)
- 初潮年齢が遅い(17歳以上)
- 閉経年齢が遅い(55歳以上)
- 40歳以上
- 初産が30歳以上
- 出産経験がない
- 閉経後の肥満
- 乳腺疾患(乳腺症など)にかかったことがある
- 家族(祖母・母・姉妹)に乳がんや卵巣がんにかかった人がいる
- 乳がんになった経験があるetc.
乳がんを予防するためには、当てはまる項目があった方もなかった方も、初期症状やセルフチェックを心にとめてくださいね。
乳がんに気づくために知っておくべき症状
乳がんは比較的身体の表面に近くに発生するため、自分で観察したり、触って確かめることによって発見できる可能性が高いです。
普段から乳房の状態を確認していれば、小さな変化が生じたときに気づきやすいので意識しておきましょう。ちなみに、乳がんの60%以上はセルフチェックがきっかけで発見されています。
乳がんチェックポイント
- 乳房の変形や左右差
- しこり
- 皮膚のひきつれ
- 乳房のえくぼのようなへこみ
- 乳頭からの出血や血の混じったような異常な分泌物
- 乳頭や乳輪の湿疹、ただれ
- 皮膚の赤みや腫れ、熱っぽさ
- 乳房に感じる痛み
- 脇周囲のしびれ
異変に最も気づきやすいのが、乳房のしこりです。ただし、しこりの90%は良性と言われており、しこりができたからと言ってすべてが乳がんというわけではありません。
乳がんのしこりは、硬くあまり動かないのが特徴です。その他の症状にも注意しながら、異変がないか日々チェックしておきましょう。
月に一度のセルフチェック習慣を心がけましょう。おすすめは、乳房がやわらかくなる月経終了後1週間~10日の間に行うことです。閉経後の方は、一定の日にちを決めて、毎月1回行いましょう。
CHECK1.入浴前
鏡を見ながら行いましょう。
- 両腕を下げた姿勢で、乳房や乳頭を観察します。左右差や皮膚の赤味などないかチェックします。
- 両腕を高く上げた姿勢で、正面・側面・斜めから乳房を観察します。乳房のへこみや皮膚のひきつれなどないかチェックします。
- 乳頭を軽くつまみ、血のような分泌液がないか調べます。
CHECK2.入浴中
皮膚の凹凸がよくわかるよう、手に石けんをつけて滑りやすくしておきます。
- 腕をあげ、乳房の表面に渦巻きを描くようにして、しこりやこぶなどがないか調べます。
- 指先をそろえてわきの下に差し入れ、リンパ節が腫れていないか、しこりなどないか確認します。
CHECK3.おやすみ前
ベッドに仰向けに横たわります。(肩の下にタオルやクッションなどを敷き、胸を開いた状態にすると調べやすくなります)
- 腕を上げて、乳房の内側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
- 腕を下げて、乳房の外側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
- わきの下に手を入れ、しこりがないか指の腹で調べます。
乳がんが発生しやすいのは、左右の乳房ともに「外側の上部」です。特に注意して調べましょう。
重要なのは早期発見、早期治療
乳がんは乳腺に発生する悪性腫瘍です。放置すると、がん細胞が増殖して乳腺の外へも広がっていきます。リンパ節や脳・骨・肺・肝臓など遠くの臓器にがん細胞が運ばれて、新しいがんを発生する遠隔転移をすることもある、恐ろしい病気です。
しかしその一方で、早期に発見・治療を行えば約90%の方が治るともいわれています。乳がんから命を守るために、少しでも早く発見して治療を行うことが重要です。
まとめ
いかがでしたか。少しの変化は自分が一番気付きやすいので、日々のセルフチェックがとても重要です。
万が一異変に気づいたら、すぐに専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科など)を受診するようにしましょう。
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